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2011年05月23日

「私が塾長山田昭男氏から学んだこと」

ふくおか未来塾 第1期が終了して
イシカワ経営企画研究所
代表 石川元則 氏

















 去る5月9日「ふくおか未来塾」第1期が終了した。山田昭男塾長(未来工業・創業者)から何を学んだかを考えてみる。


 一番は、岐阜へ本社を訪ねたこと。
聞くと見るとは大違い、という言葉があるが、実際に訪ねて驚いたのは聞イタことより“凄イ”と内心唸っていた。これまで講演を聴き、マスコミの記事を読み、塾長の著書を読んでいて、(なるほど、そうれはそうだ)これなら社員たちも喜んで働くだろう、位にしか考えなかった。


 しかし、迎えて頂いた阪本課長の話しを聞きながら社内を案内して貰い、私たち一同は一歩足を踏み込んで…、えっ、と大いなる違和感を感じた。どうしてなら上場企業の会社の玄関がぼんやり薄暗く、ぱっと電気を点けたのは坂本課長だったから。


 2階の事務所も廊下も真っ暗、案内す阪本さんが点けては消した…。工場へ入ってまたまた驚いたことは、徹底したオートメーション化。ロボットがモノを造っているのだ。会社のどこかしこに貼られた看板には「常に考える」とある。「何故?なぜ?ナゼ?」とも、ある。少人数で幾つものラインが管理できるよう設計され、それでも改善を求めていた。


「私達の職場では、いつもたくさんの提案が出ています」とイラスト入りでぶら下がっている。ここでは会社のため、みんなのためのどんな提案にも1件につき500円が支払われ、最も多い社員は年数百件も出す、というではないか。いったいどんな頭を持ったひとか?会ってみたい気が起こった。


 山田塾長の言う「差別化」である。


 (ケチだなぁ…、大会社がここまでして)という気持ちが吹っ飛んでいた。創業から46年、ここまで来るのに並大抵なことでは出来あがらなかったに違いない。もし、この記事を読んで、明日から社内の電灯を消してみたらいい。どんな事が起こるか、実践したら直ぐに答えが出てくるだろう。これまで私は昼食時に電灯を消している会社は多く見てきた。


 あるいはまた、数百人の会社にコピー機が1台しかない、ということをどう考えるか。これまた幾つかあるコピー機を減らしてみたらいい、それを山田創業者は徹底して実践してきたし、これからも永久に続くに違いない。


 この差別化を裏打ちするのが「何故なぜナゼ」の「常に考える」である。


ナゼ、何のために電灯を消すのか、コピー機は1台でいいのか、そこから何を導き出すのか、まぁ、おそらく初期の社員たちの常識を覆し、悩ませたに違いない。その悩む姿をまた楽しんでいるのも創業者だったろうと思う。


 毎月1回、山田塾長は80歳の体一つで福岡へ来られ、翌日は沖縄へ。あるいはその逆コースもあるのだが、テレビで観る姿そのもので実に飄々としていて、見る人がみると、どこにもいるお年寄りである。
この人が講座に入り、佳境に入ると、


















 会社は何のためにあるか?
 何のために会社を創ったか?
 何のための経営か?とくる。あなたはどう答えますか。


「会社は儲けるためにある」「儲けたいから会社を創った」「儲からなければ経営ではない」、答えは明快で胸を衝く。それなのに、我が国は世界へ出て、世界一優秀な製品を世界一安く売り、儲けないでいる。それはナゼか。


 大企業はそれでいい。
しかし、中小零細企業はどうか。大企業の真似をして価格競争を繰り返しているではないか。未来工業はこうしたバカなことはしない。どうしたら1円でも高く売れるか、それだけを常に考えている、と訓える。


 ここに私は諸手を挙げて賛同する。(そうだそうだ、その通り)と喜んでいる。
事実、私の知る50席程度の居酒屋の亭主は大手チェーンと競争し、その時は「食材も価格も負けていない」と、手を叩いて笑いながら…、支払いに汲々しているのはどうしてか、何百何千という席数の店と50席ではハナカラ問題にならないではないか。例え話をしても、それを解ろうともしない。これでは、何のために店を始めたのか、という一から問い直さなければならない。


 早いもので、年に数回の公開講座を含め1期1年が終わり、6月20日(月)より第2期が始まる。おそらく、より実践的になる。ナゼなら、参加する塾生たちの会社がよくならないではないか。知行合一、山田塾長から学びつつ実践していく。幸いに第1期でも数社が「常に考える」と自社に活かしている。
 本当に儲けて、社員たちに喜びあふれる会社づくり、このことを真っ先に世界に先んじ46年も前から実践しているのは山田自身である。私たちは恵まれたことに傍に寄り添い実際を学んでいる。


 これより、第2期塾生を募集します。


 飛び込んできて学んでほしい。そして一緒に岐阜へ行きましょう。世の中にはこんな会社があり、こんな創業者がいて、こんな熱き想いがあることが判る。ここに生きた学びがあると信じる。
 山田昭男塾長には、どうか長生きして頂き、全国を飛び回ってご指導と遊び心を教えて貰いたい。出来たら我が故郷沖縄へも同行したい。


 今年90になる、黒瀬昇次郎翁は、
「儲け切らない経営者は失格だ。たくさん儲けて、儲けに儲けて社会に還元したほうが気持ちがよかろう」「儲けきれなかったら、どんなにヤリタクトモ、ヤレナイではないか」と、いつだったか旅の途中の機内で私に言った。(終り)  


Posted by ふくおか未来塾事務局 at 18:47Comments(0)メッセージ

2011年05月23日

ふくおか未来塾第1期終了 特別公開講座

日 時:5月9日(月)18:00~21:00
場 所:天神パークビル7階会議室

卒業記念報告 
ミーズプロジェクト
代表 弥栄 睦子氏
テーマ 「ふくおか未来塾で学んだこと」について一年の学びの報告がなされた。

















★最初の目標

◎未来イズムは枝でなく幹で捉える
 人間として不偏の真理であり、まるごと受け入れる事が大切
 身につけるためには真似から

◎差別化は身近なところから
 なぜ、なぜ、なぜの意味
 少しでもちがったことをやり続けることで常に考える社風が身につく

◎「やる気をおこさせる」はダメ→仕事を面白がる仕組みづくり
 よきに計らえ!の組織にするには№3までの共通認識が必要

◎カリスマ的サービス精神、裏表のない愛情


★ふくおか未来塾でのチャレンジ


















★自社の試み→一年間の結論

◎仕事とは問題解決の連続である
 終わりのない問題解決という知的生産活動が「仕事」の正体


◎「3つのなぜ」を自問自答する
 ➀なぜ、この仕事をやらなければならないのか
  やらなくても済む方法はないか、そもそも目的は何なのか
 ②なぜ、今すぐやらなければならないのか
  取り掛かっている仕事をストップしても緊急にやる必要性があるのか
 ③なぜ、自分ひとりでやらなければならないのか
  自分ひとりでやろうとしないで、社内外の協力者に力を借りられないのか

以上、弥栄さんのレジュメより


【公開講座】

















ふくおか未来塾塾長 山田昭男氏
テーマ 「社員一人ひとりがプロになれ」


会社の目的は『金儲け』
未来塾は今、岐阜・沖縄・福岡でやっている。
その中で卒業(中退)もいる。
未来塾の目的は「差別化」「やる気」が柱である。
会社を大きくしたくないという人がいる、、、それは本人の勝手である。


この会のメンバーは同友会が多い。
同友会は「いい会社になろう」という目的を持っている。
何十年たっており、2代目・3代目になってきている。
同友会は全国で4万社あり、その80%が3億円売っていない。
何十年もやっていても3億売っていない。大きくできる能力があるのか。
儲かっているのか。儲かってはいない。つまり能力がないのだ。
儲けたくなくて社会貢献したいなら、それもありだろう。


会社は金儲けである。
無能だから大きくできていない。
日本政府は経常利益4000万円が高額所得者として発表している。
8万社ある。全国に会社が265万社だからわずか3%である。
97%は儲かっていないのである。


金儲けするにはどうしたらよいか。
「いいものを安く売る」ではダメである。
いいものは高く売らなければならない。
日本はいいものを作れる国である。
日本は戦争に負けた。
しかしいいものを作って世界第2位の経済国になった。
GDPで中国に抜かれたというが、中国は日本の十倍人口がいる。


いいものを作って安く売ったら、バカだ。儲からない。
過当競争で勝てない。
大企業は儲かっているように見えるが、分母が大きいだけである。
紙口銭という言葉がある。つまりペーパーマージンのことである。
いいものを安くすれば売れるだろう。しかし儲かっていない。


会社の目的は金儲けである。
いい会社の25項目は本に書いている。
(※注 本塾のテキスト『日本でいちばん社員のやる気がある会社 山田昭男著 中経文庫』)
儲けた金で社員にいい給料を払うこと
税金を払って社会的責任を果たすこと
まず、社員にいい給料を払うには儲けなければならない。
過当競争がいいはずがない。


日本はいいものを作っている。
ネタを海外から持ってきて日本で作る。デジカメ、時計は日本が優れている。
土地が一番高いのは東京である。坪2億円。
そこで売っているのは、グッチ、シャネル、ルイ・ヴィトンなど。
日本で一番高いところで高いかばんを売っている。
日本製だったら3万円で買えるところを高く売っている。
お客さんは納得している。企業は儲かっている。
日本の製造業の経常利益は3.5%。アメリカは35%である。
金儲けの精神である。


どの業界にも先輩(先駆者)がいる。
先輩がいなかった業界に飯田(SECOM)という男がいた。
今や警備会社は25000社ある。
TVでは韓国(サムソン)に負けたという。製鉄も韓国に負けたという。
いいものは高く売らなければならない。
戦争に負けたとき、日本には人口1億人いなかった。
兵隊に行ったけど死なずに帰ってきた。結婚して子供が増えた。人口は1億人を超えた。
喰って、寝て、着なきゃいけない(衣食住)。
衣食住に金を使わなければならないから、経済はそれなりに発展した。
ところが、今、日本政府は子供に金をやる(子供手当て)という。
高校無償化、出産費用が出るところもある。産みやすくなっている。
現在地球上に69億人いる。
80億超えたら食べるものがない。飽和状態である。間に合わない。地球の砂漠化である。
一方‘05年から日本の人口は減っている。
鳩山さんはCO2を25%減らすと言った。子供手当てをやると言った。
しかし産まない。衣食住が減る。経済が落ち込む。


















『なぜ、何故、ナゼ』


リーマンショックだから日本は不況だという人がいる。
どこが引っかかったのか。
アメリカで‘08年8月サブプライムローンが引き金で9月にリーマンが倒産した。
日本は関係ないはずだ。
何故、リーマンショックなのか、おかしい。
まずサブプライム問題。
日本では家を建てて年月が経つと価値が下がるが、アメリカは価値が上がる。
アメリカでは、価値が上がるから銀行はお金を貸す。貯金しないで使う。
日本人は貯金する。1500兆円ある。
アメリカは使いまくり、貸しまくり、また使う。
日本はそのときアメリカに物をよく売った。
‘08年8月、値が下がった。何故だかわからん。
アメリカでは、金は全部使ってしまい、家はとられてしまった。
借りた金を債権に代えて売った。買ったのはリーマン。引っかかった。
ヨーロッパも引っかかった。スイス銀行は13兆円。それでもピンピンしている。
日本ではみずほ、野村くらい。
その野村がリーマンを買い取った。日本の倍の給料を払ってまで。
日本が一番引っかかっていないはずだ。日本だけデフレ。なぜだ。
デパートで買うのをやめた。家を買うのをやめた。
‘73年には200万戸の新築が建った。失われた10年で100万戸。今80万戸。
世界で引っかかっていないのは日本だけ。なのにデフレ。
リーマンショックという言葉に踊らされている。
そういうことで言えば、「ウーロン茶」という言葉もすごい。
ウーロン茶一品で100億円売り上げている。
中国ではウーロン茶というのはない。なぜ日本人はウーロン茶飲むのか。
「ウーロン茶」という言葉に踊らされ、健康にいいというイメージが植えつけられたのか。


『差別化だ!』


人口が止まったから経済が止まった。
それでも過当競争している。今までと同じように過当競争している。
ヨソと違うことをしなければならない。
日本は農耕民族だからヨコ並びが好きである。
村八分が怖い。だから過当競争する。
差別化しろ!
あそこが100円ならウチは90円。なぜマケるのか。


お客様は神様といった歌手がいた。
神様だけど闘いだ。自分からマケたらおかしい。
全社をあげて「なぜ」に取り組む。
なぜウーロン茶を飲むのか。なぜリーマンショックというのか。
生きていくための差別化だ。


誰が差別化するのか。
社長か。社長一人でできるのか。
いや、社員だ。全社員でするのだ。
社員にがんばってもらうためには『エサ』をやる。
『エサ』で言葉が悪ければ『モチ』をやる。これでモチベーションがあがる。
社員たちががんばろうと思ってもらわなければならない。
お客様は神様だけれど、ネギられれば会社の利益は減るのだ。
売りが100、仕入れが70ならば利益は30
10%の値引きは33%の利益が減ることである。
どうやって儲けるかだ。


「売れ、売れ」と言うのは社長。売れて喜ぶのは社長。
客は敵、、、だけど神様。
やっぱり買っていただかないといけない。
お客様第一主義・お客様のニーズに応える、などいろいろな表現があるが
私は『お客様を感動させる』と言っている。


















感動させればお客は買ってくれる、、、ピッタリくる表現だ。
お客様を感動させるのは誰か。社長か。違う。社員だ。
社長は使いものにならない。
1円あれば、サルでも株式会社を作れる。くだらん人間(社長)でも会社は作れる。
お客様を感動させるのは、社員だ。
質のいいものを作る。感動するものを作る。全社員でやる。
どれだけ社員を感動させられるかだ。


未来工業はエサをやっている。
沖縄(未来塾)はエサをテーマにしている。どういうエサをやったか。
(一例)
社員の結婚式に呼ばれたら3万円出す。(結婚式を挙げたらではない・呼ばれたら、である)
一人3万円、二人以上は6万円どまり。10人でも6万円。つまり一人当たり6千円。
二人しか呼ばないだろうということである。


慰安旅行について


未来工業では800人の社員が慰安旅行に行く。5年に1回海外に行く。
一番初めは、’75年、10周年のとき。月商1億売って約束通り海外に行った。
また違う機会には、ミステリー旅行をやった。
800人に-5℃から30度に対応できる着替えを持ってくるように言っておいた。
800人が空港でアミダくじを引いて行き先を決める。
パリ(-5度)からハワイ(30度)まである。
飛行機が落ちてもミステリーだからどこに行っているか家族はわからない。
よく、事故があると家族が現地に行っているがどこに行ったかわからないのだ(笑)。


今回はエジプト旅行にした。
ピラミッド貸切だ。よく貸したものだ。
50問クイズを出し全問正解したら1年間休みである。
その問題は2ヵ月半前に発表している。
しかしデモ(内政不安)で中止になった。
キャンセル料6000万円取られた。
(未来工業は報連相禁止だから文句は言えない)


次は(懲りずに)東南アジア旅行を企画してきた。
ここでも50問クイズをやり全問正解で1年休みを企画してきた。
しかし東日本大震災が起こった。
茨城工場と仙台支店で大きなダメージを受けて社員から中止を申し出てきた。
そこで残った1億円は寄付することにした。

―了―  


Posted by ふくおか未来塾事務局 at 12:16Comments(0)講演・活動報告