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2012年02月16日

第2期第9回2月度ふくおか未来塾 報告




日時:2012年2月13日(月)18:30~21:00
場所:博多区博多駅東1-11-5 アサコビル10階5号室

今回のモチ報告はブルーオーシャン・コンサルティング㈱の代表佐藤克行さん。

佐藤さんは商社時代の働き方を反面教師として、いかにPDCAを回し、

ホウレンソウで円滑なコミュニケーションを図るか。

競争のない商品づくり、サービスをどのように実現させるか。

経営者も社員も、どのようにしたら幸せになれるか。

このようなことを企業に提案しているコンサルティング会社として活躍している。






その佐藤さんが、次の質問を塾長に投げかけた。

1、日本中を飛び回り、未来塾へ毎月来てくださる山田塾長のモチは?何のために?

2、独創的な商品を創りだすには何が大事か?コツコツ+発想の転換?

3、ホウレンソウは全く無いのか?(予実管理、進捗確認、与信管理など)

4、業歴が長く社風が固まってしまっている会社はどうかえていけばよいか

5、社長の頭が変わらない、社員が変わればいい、教育すればいいという会社

6、放任だと何も自主的にしない会社との違いは?理念「常に考える」か?

7、社員一人一人が経営者の意識を持つことは可能か

8、社長は仕事一筋という考えについて

9、サービス業などでよくあるケースで、「もっと仕事をしたい」、「残業をしたい人は?」

山田塾長はこの質問に時間をたっぷりかけて答えて下さった。

詳細はまた塾生からのレポートを待ちたい。

今回も菅原さんからレポートが届いたのでさっそく紹介したい。

第2期第9回2月度ふくおか未来塾 報告

【塾長講和】
〈佐藤塾生の報告をうけて〉
(佐藤さんが)一人親方でやっているのは大変だ。サボったらお金が入ってこない。
未来工業は4人で始まった。
質問が出ているようだが・・・

Q9:サービス業などでよくある、もっと仕事がしたい・残業をしたい人は?

私は、マスコミで働く人を『極道』と言っている。
テレビ局のプロデューサーや映画の監督などもそうだ。
カメラを回す人をクルーという。地元の人を雇う。テレビ局の下請けだ。安く上げるためだ。
安い給料でもやる。(カタギではない)だから極道という。
彼らは昼からの取材のときには、早朝に「城」を撮るという。
その地域の名所を、空いた時間で撮っている。いつか使うかも知れないからだ。
安くても、仕事やれるのはうれしいと思っている。
舞台・映画・テレビ・雑誌・新聞などひどい(安い)収入だ。
映画で「大部屋」といって斬られるだけの役の人がいる。給料はものすごく安い。
それでも好きでやっている。
ロケで池の中で板をずっと持っている係がいる。照明係だ。20年やっているという。
うれしくてしょうがないらしい。食えないからアルバイトしている。
マンガ、今はアニメというが、これも安い。
仕事をやれるのがうれしいと思っている人の集まりだ。だから極道という。
ホテルも極道だ。
ホテルのボーイはホテルを転々と渡り歩く。
しかし、入りたては初任給だ。残業手当もない。
最後は帝国ホテルを目指している。
われわれはカタギだ。
やっぱり仕事は金稼ぎだ。金がエサだ。

Q3:ホウレンソウは全くないのか 

社員の出張で「領収書を持ってこい」という会社がある。高い宿泊先は認めないという。
「領収書は要らない」という会社もある。一律にしている。
1万円のところ、5000円で済ませれば5000円浮く。
これが知恵だ。工夫・アイディアだ。
ましてや旅費まで領収書を求めている会社がある。
JRは、運賃が決まっているはずだ。
本当に出張に行ったかどうかの証明か。社員を信用していないバカな会社だ。

未来工業はタイムレコーダーがない。自己申告させている。
紙・インクがもったいない。コストを下げるためだ。
社員のごまかし代(あるいは、信用代)とコスト、どちらが大切かだ。
これは算数だ。
社員がごまかしたいならごまかしてみろ。
じゃ、ホントに騙せるか・・・できない。
日本人には儒教の遺伝子がある。

未来工業に見学に来た塾生ならわかるだろうが、食堂のメニューは100種類ある。
380円でそのうち200円が会社持ちだ。何回食べたかは自己申告だ。
どんどんごまかしてみろと言っている。
食券を作らない。その費用がもったいない。
調査はしない。その費用がもったいない。
月末に、自己申告の数と食堂から何食食べたかの報告の数字がピッタリ合う。
未来工業は社員をドロボー扱いしない。
社員を疑っていない、信用している。社員はうれしいと思うはずだ。

社員をよろこばせるものを『エサ』という。
出張で領収書を出せというのは、社員を疑っている証拠だ。
出張は遊びではない。
努力(アイディア)が報われると、社員はよろこぶはずだ。
領収書を求められて、限度額いっぱいのところに泊ろうと考えたら、会社にはプラスではない。

見学に際に出した未来鍋は『差別化』の訓練だ。
何でも差別化する。未来せんべいもそうだ。うちは電気屋だからせんべい作るはずがない。
一番大切なのは、商品の差別化だ。
カタギの仕事は極道と違って、仕事がうれしいと思うことが少ないだろう。
いかに社員に、うれしいと思ってもらうかだ。

Q5:社長の頭が変わらない、社員が変わればいい、教育すればいいという会社

名古屋のコンサルタント協会で300人の前で話したことがある。
中小企業診断士協会で大会社の社員だった。
あなたたちは顧問先に行って「社長が陣頭指揮を取って行け」と教えているだろう。
それはダメだと言った。
戦後、社員は社長の背中を見て育つなどと言っていた。
今の社員はそんなことはないだろう。
中小企業は個人経営だ。大企業でも一族経営のところがある。
社員が頑張ったら社長が肥える。だから社長が率先してやれというのはおかしい。
先頭になってやるのは、戦術だ。
どうやったら社員がよろこぶか、エサを考えるのが戦略だ。
戦略と戦術両方できるはずがない。
天は二物を与えない。自分を天才と思うのは自惚れだ。
同友会では30年かかって1000億売っている会社がない。
全国40000社の80%が3億売っていない。
孫子の兵法、「敵を知り己を知らば百戦危うからず」である。
社長たる者、己を知れ!ということだ。

Q6:放任だと何もしない会社との会社の違いは 理念「常に考える」か

岐阜の会社で、「オレはバカだから戦略のみ。戦術は社員にやらせる」というヤツがいた。
放任主義だった。
「売るな、買うな、作るな」と山田さんが言った。
そして会社が傾いた。オにレ文句言ってきた。
放任しろとは言っていない、社員に任せろと言っているのだ。
今「売らせろ、買わせろ、作らせろ」と言っている。
高くたくさん売らせろ、(仕入れは)いいものを安く買わせろ、いいものを安く作らせろ。
そういう気持ちにさせるのが社長の仕事。
エサだ。売るのは社員の仕事だ。

Q2:独創的な商品を作り出すには何が大事?

反対のことをやれ。
電気業界(弱電業界)では新しいものは作れない。
ルールでサイズ・材料などが決まっている。
日本人は農耕民族だからヨコ並びが好きだ。
今あるもので、どうしたらお客さんがよろこぶか、職人さんが取り付けやすいか。
それが差別化だ。
未来工業での商品開発は、開発と営業が会議で決めている。優先順位はある。
電気技工士の資格を持っている。
資格を取ればお金が出る。これもエサだ。(弁理士・ボイラー・社労士など)
職人の話がわかるというメリットがある。

九州で言えば、九電工絡みの職人さんが多い。
しかし未来工業は九電工に直接売られない。
問屋を通して売る。問屋の人間に聞いても現場のことはわからない。
うちはノルマがないから、ユーザー(職人)のところに行く時間がある。
何が使いづらいか聞ける。
ノルマがあったら、問屋のところにしか行かないだろう。
ユーザーが気に入ったら、買う。問屋が扱ってくれる。
ノルマがないけれども、売り上げを上げようと思うだろう。

Q4:業歴が長く社風が固まってしまっている会社 どう変えていけばいいか

未来工業の社風は「あらゆるものを差別化しよう」。
「トイレに行ったら手を洗うな」
何でも反対にする。大皿から料理を取るとき一般にお箸を逆にするがうちでは直箸(じかばし)。
唾液には殺菌効果がある。

Q3:ホウレンソウなし (予算・実績管理)

未来工業は上場しているので4回決算報告しなければならない。
売り上げは、都道府県の人口比率で見ている。
岐阜県は200万人なので日本の中では、2%。だから売り上げが前者の中で2%なら100点。
福岡県は500万人だから5%、売り上げが全社の5%なら100点。
100点にならないところは「反省しろよ」という。
売り上げ目標があるが利益目標がないところがある。
売り上げばかりを考えていると、(安売りして)利益が悪くなる。
給料は利益から出ている。給料は利益の分け前だ。
売り上げ100点、利益100点がいい。通信簿のようなものだ。
人員はその支店長が勝手にやっている。人員が増えたら売り上げも増えるが費用も増える。

Q1:日本中を飛び回り、未来塾へ毎月来てくださる山田塾長のモチは?何のために

私は1億人がお客さんだと思っている。
電気屋さん・問屋さんと言いたいけれども。
1億人を大事にしないと、お客さんを大事にできるはずがない。
年間148回話をしている。
どこにでもしゃべりに行く。
これは訓練だ。お客さんをよろこばせる訓練だ。
その中で、間違って家を建てるヤツがでて、未来工業の製品を指名するかも知れない。

Q3:ホウレンソウなし (与信管理)

未来工業では、調査はしてはいけない、看板があがっているところは全部行けと言っている。
まぁ、3年付き合えば、倒産してもその時の損は越えているだろう。
明日倒産すると言うなら、噂が出ているだろう。
どんどん売れ!3年たって引っかかっても元は取っている。
怖がっていたら、利益は出ない。
与信管理しているほうが費用が掛かり、損する。


―了―

  


Posted by ふくおか未来塾事務局 at 17:02Comments(0)講演・活動報告